三、明代(1368年~1644年)
大宝法王の印。大宝法王は明代政府がチベットで封じた三大法王の一つ
1368年、元朝に代わり明朝となると、元朝の古い勅令や印章を接収し、それに代えて明朝の新しい勅令や印章を発布する方式を採用して、政権は平和的に移行し、チベット地方に対する国家主権を継承した。明朝には、元朝の用いた職官制度はなく、特色ある僧官封授制度を建てた。各地方の政治と宗教面における代表的なリーダーに明朝はそれぞれの称号を与え、また彼らに印章と領地を与えて、それぞれの地方を管理させ、官職の継承は皇帝の批准に拠るものとした。