海外で貴重な経験を持つ中国人の、国内大都市への回流が進んでいる。外国人は大都市を離れ、2線都市に職を求めに行くことを迫られている。
北京と上海は競争が激しいため、在中外国人は最良の職業的チャンスとして2線都市に目を向けている。中国の多くの2線都市は自らを有名なビジネスセンターとしており、彼らの視線を引きつけつつある。中国の2大都市を離れる勇気のある外国人にとって、これはエキサイティングなビジネス生涯をもたらすだろう。
多くの外国人は成都・杭州・武漢・重慶などをよく知らず、せいぜい中国の計160に達する100万人都市の一部に過ぎないとしているだけだ。しかしそのうち多くの都市は高度成長中の工業センター(電子、医薬品、その他の製造業など)であり、在中外国人に就職のチャンスを提供している。
中国政府は大量の資源を投じ、2線都市のインフラ改善に努めており、野心あふれる計画を実施し、現地の空港・鉄道・道路を新しくしている。同時に世界的な小売商も、進出を計画している。このような急速な拡大を受け、やや小規模な都市は国際的な経験を持つ人材を、ホテル、空港ターミナル、会議の会場に迎えようとしている。これは外国人にとってビッグチャンスだ。上海で金融業に従事するルカ・パーソンズさんは、「成都・杭州・大連などの都市には、今や多くの外国人が在住している。これらの都市から投稿されている多くの英語ブログ、および雨後の筍のように誕生している外国人学校や医療センターは、これを裏付けている」と語った。
労働市場は西側諸国での経験を持つ人材を急募中だが、某コンサルティング会社に勤務するクリス・エリスさんは、「在中外国人の多くは、中国語力という壁にぶつかっている。外国人が多くいる北京や上海では、現地人が英語のサービス提供に慣れているため、この問題が隠されてしまっている」と指摘した。しかし中国の新たなチャンスは2線都市で生じており、(外国人は)手段を講じてチャンスをつかむ必要がある。海外直行便の開通も、2線都市のサービス向上を促すだろう。中国国際航空は今年5月、成都―フランクフルトの直行便を開通し、ブリティッシュ・エアウェイズも9月に成都―ロンドンを開通する予定だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年4月10日