(七)教育、医療衛生、文化など社会的事業は全面的な発展をとげた。
教育事業の改革と発展を積極的に推し進めた。引き続き農村義務教育経費の保障水準を引き上げたことで、児童・生徒一人当たりの年間公用経費基準額がさらに一〇〇元上がり、中・西部地区の小学生と中学生一人当たりの年間公用経費がそれぞれ五〇〇元と七〇〇元に達した。生活困窮者が集中する特別困難な地域で義務教育段階の農村児童・生徒を対象に営養改善プログラムをスタートした結果、二六〇〇万人の農村児童・生徒がその恩恵に与った。九年制義務教育保持率(九年の年限を中退せずに全うする割合)は前年度より一・八ポイント高い九一・五%、高等学校への粗進学率は前年度より一・五ポイント高い八四%となった。一般大学の入学定員六八一万五〇〇〇人、大学院の入学定員五六万人という計画目標はいずれも達成された。末端医療衛生サービス体系がいっそう充実し、全科医師(総合医)臨床養成基地の整備と末端医療衛生情報化事業が開始され、一〇〇〇人当たりの病院・郷鎮診療所のベッド数が三・五一床に達し、前年度比七・三%増となった。文化体制改革の深化と社会主義文化の大いなる発展と繁栄の促進に向けて中央が全面的に手を打ったことにより、公共文化サービス体系の整備が著しい成果をみせ、文化産業が急速に発展したほか、「村々へのラジオ・テレビ普及」プロジェクトや、文化情報資源共有プロジェクト、報道・出版東風プロジェクト(少数民族メディアの発展を図る取り組み)が重要な進展をとげ、国の文化遺産・自然遺産の保護を目的とするインフラ整備が一段と強化され、国家博物館改築・拡張プロジェクトと国家話劇院劇場プロジェクトが竣工した。哲学・社会科学、報道・出版、文学・芸術などに関連する事業が大いに発展した。全国の主要観光地と観光ルートのインフラ整備がいっそう進み、観光産業の規模が引き続き拡大したことで、観光客受入数が延べ二七億八〇〇〇万人に達し、一二・七%伸びた。人口の自然増加率は四・七九‰で、計画目標を達成した。社会高齢者福祉サービス体系の整備が加速して、高齢者一〇〇〇人当たりの養老施設のベッド数が二〇・一床に達し、前年度比一一・七%増となった。全国健康増進プログラムが浸透し、スポーツ事業が急ピッチで進展した。障害者を対象としたリハビリ・介護プロジェクトがスタートした。