日本の当面の政局をいかにみるべきか。当面の中日関係における一部の敏感な事項についてどのように考えるべきか。「環球ネット」(国際情報誌「環球時報」のサイト)の記者が、7月23日、自由民主党の顧問を務める・前衆議院議員の岩國哲人氏(左)をインタビューした。
中国は日米軍事同盟の強化を懸念せず
「環球ネット」:菅直人首相就任以降、日本はかつての、日米外交を最重要視する状態に戻りました。岩國先生は、今後の中日関係にどのような変化が生じるとお考えですか。
岩國哲人氏:実は私は、中国が日米軍事同盟の強化を懸念することはないと思っています。中国は単に、アジア地域に不安定要素が現れたことを懸念するだけです。中国は米国と戦争をするようなことは望んでいないし、また日本とも戦争をしたくはない。中国からしてみれば、日米同盟がどんなに強大になろうとも脅威とはならないのです。
しかし、私が思うに、中国は、日本が「成人型」の外交をすることを望んでいます。つまり、日・中・米の三カ国が一定のバランスを保ち、いかなる衝突も生じさせない、という外交です。私は、米国もまた、日本にこのような外交を望んでいるものと信じます。