また、「国際連合憲章」第79、83、85条の規定には、「信託統治制度の下におかれる各地域に関する信託統治の条項は、いかなる変更又は改正も含めて、安全保障理事会又は国連総会に承認されなければならない」とある。米日「琉球返還」協定は、完全に二国間でのやり取りであり、合法性があるとは言えない。
米国のこのような問題だらけの行動は、戦中の敵を同盟国に、同盟国を敵に回してしまったためで、戦争を終結させた二大宣言及び国際連合憲章との兼ね合いが難しくなってしまった結果である。しかし、同盟関係は永遠のものではない。米国は今、目先の利益のために前言を翻し、日本の領土野心を満たすことで中国の利益に多大な危害を与えている。このような状態が、米国の長期的な利益のためになるだろうか。米日が琉球問題でどんな行動に出ようと、またそれがいつまで続こうと、客観的事実を変えて日本が合法的主権を持つことはありえないし、世界を永遠に騙し続けることもできないのだ。
(文=陳徳恭・中国人民大学法学院兼職教授、金徳湘・清華大学国際所兼職教授)