◆解禁への道のりはまだ遠い
C-130が中国に輸出されるかも知れない、との情報が伝わると、ネット利用者の多くは、米国の対中武器売却解禁はじきに実現すると考えた。これについて、専門家はいずれも「対中売却は決して米国が武器売却という大門を開くためのプロローグではない」と強調。
国防大学の李大光教授は「C-130は軍事・民生両用の輸送機であり、中国に売却するのは海上の油を除去するためであることから、対中武器売却の禁止を突破するものではない」と話す。
趙研究員は「おおかたの情勢から見ると、中米の軍事交流は再開されたばかりであり、軍事関連の貿易や武器売却のレベルにははるかに及ばない。軍事交流と相互信頼がかなりのレベルに達し、共通の戦略的利益を共有したときにこそ、軍事関連の貿易や武器売却は始まる」と指摘する。
米国が直ちに対中武器売却を自由化することはあり得ないが、むしろEUの解禁の歩みに影響を及ぼす可能性はある。台湾メディアは「欧州の兵器メーカーは常に、輸出禁止20年、この間に中国の軍事力はますます強まり、欧州は逆にビジネスチャンスを失った、とぼやいている」と報じている。米国がC-130輸送機の対中売却制限を取り消す決定によって、EUの対中武器売却にゴーサインが出る可能性が高い。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年10月21日