その3、東中国海の境界における釣魚島の重要性
釣魚島は海洋境界において、極めて重要な役割を持つ。周知のとおり、「海洋法に関する国際連合条約」が批准され発効すれば、各国が管轄する海域を区分する際に、重複や矛盾が生じることは避けられない。「条約」の規定に基づき、中日両国が中間線で区分したとすれば、釣魚島の主権がどちらに帰属するかが大陸棚の区分に大きく影響する。もし、日本が釣魚島を占有し、それによって東中国海の排他的経済水域の範囲を基礎的に区分すれば、「東中国海の中日間線」は全体的に300㎞以上も東に移動し、釣魚島が本来有するべき10数万k㎡の領海が日本の所有になるばかりでなく、東中国海から対馬海峡西水道に至る中間線でも起点が東に移動することで20万k㎡近くを日本に割譲することになり、我々の黄海の一部海域も日本の所有になる。
日本の海洋産業研究会が編集した『海洋開発・利用の新世紀に向けての歩み』という書籍の中では、位置的に重要で主権争いのある一部の島を、公然と、「ロシア、朝鮮、韓国、中国等の隣国海洋経済区域の境界拡大に大きな役割を果たす」鍵だとしている。日本の政府職員は、かつて、「もし日本が釣魚島と北方四島を失えば、日本が管轄する海域は110万k㎡以上も減少する」と漏らしている。