より自由度の高いポータルサイトの軍事チャネルでは、この「J-20」と呼ばれる新型戦闘機に関する長々とした説明記事が掲載された。国内で極めて影響力の大きい軍事チャネル「新浪軍事」は1日から7日までトップニュースで関連記事と分析をひたすら取り上げ続けた。
とはいえ、すべての評論が楽観的なわけでもない。カナダの華字誌「漢和防務評論」の編集長は、J-20のエンジン推力には「超音速飛行」する力はない、同機のレーダーとステルス技術も完璧なものではない、中国製の完璧なステルス戦闘機が完成するまでにはまだ時間がかかるだろうと指摘する一方、ゲイツ米国防長官の訪中前にこうした信頼性の高い写真が流れたことは「中国の威嚇的戦略」ではないかとの見方も示す。
中国の新型戦闘機に対して様々な疑惑が飛び交う中で、最も疑問の声が高いのがエンジンだ。中国の有名な国産戦闘機「殲10(J-10)」はロシア製エンジン「AL-31FN」を搭載している。期待のかかる新型ステルス戦闘機でもやはりロシア製エンジンに頼るしかないのではないか?多くの専門家やネットユーザーは国産航空エンジンの開発レベルで中国の次世代戦闘機が超音速飛行を実現するのは難しいと分析している。
こうした疑問に答えるかのように、「解放軍報」は週末にあるニュースを発表した。中央軍事委員会が著名な航空エンジンの専門家、甘暁華氏に一等功労賞を授与したのだ。敏感な時期なだけに、この受賞者のバックグランドに注目が集まっている。鳳凰網軍事チャネルはトップニュースとしてこの内容を、ネット上に流れているJ-20の写真とともに報道した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年1月10日