シンポジウムに出席した中日側の学者
日本側の学者は、釣魚島事件などの影響を受け、中国側は東中国海の共同開発に関する交渉を中止したが、これは中国側のそれまでの構想に反するもので、両国関係の発展にも不利だとの考えを示した。これについて中国社会科学院日本研究所の李薇所長は次のように述べた。このような結果になった責任はすべて日本側にある。事件発生後、中国側は何度も交渉を持ちかけたが、日本側は積極的な対応をしなかった。1972年に周恩来総理が日本の当時の田中角栄首相と釣魚島問題について達した共通認識は、「争いを棚上げし、共同開発する」というものだ。しかし日本は積極的に争いを起こし、正常でない手段を採り、争いを棚上げしていない。この前提がなければ、共同開発が実現することはない。
専門家らは討論を繰り返した後、今回の事件を通して、双方は危機管理体制を構築し突発的な事件に対応し、被害の拡大を防ぎ、事件の悪化が両国関係の発展に影響しないようにする必要があるとの一致した見解に達した。
閉会式の総括スピーチで、青山学院大学の高木誠一郎教授は、「多くの問題で双方の学者は合意に達していないが、このような率直で誠意のある討論を通して双方が理解を深め、多くの意見を出したことは最大の成果であるに違いない」と述べた。
第5回中日関係シンポジウムは、今年秋に東京での開催を予定している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年1月12日