12日に閉幕された「第4回中日関係シンポジウム」では、中日両国の専門家、学者らは「国民レベルでの相互感情の深化に向けた取組み」をめぐって率直で突っ込んだ討論を行った。中国に親近感を抱いている日本国民はわずか20%であることに対して、中国人民学会の黄星原秘書長は、最も根本的な原因はやはりお互いの信頼関係が欠如しているからだと語った。
中国人民外交学会の黄星原秘書長
黄秘書長の発言は次の通り:
2010年は中日双方にとって忘れ難い年となった。というのも、前の半年と後の半年でそれぞれ和すれば両方に利があり、闘えばともに傷つくことが証明されたからだ。
日本の内閣がこのほど発表した民間調査で、中国に対して親近感を抱いている日本国民はわずか20%であることがわかった。この結果は残念でならない。どうしてこうなったのか?問題はどこにあるのか?という疑問を抱かずにはいられない。
両国の経済力に変化が生じ、相互の国民感情に影響を与えている。自信に満ちた中国人と自信を失った日本人の国民意識に変化が生じているという人もいれば、一部の政治家の無責任な言動やメディアの事実にそぐわない報道が小さな事を大きくして、国民感情を対立させているという人もいる。
しかし最も根本的な原因はやはりお互いの信頼関係が欠如しているからだろう。相手の発展が平和的発展であると信じられないから、「不透明」や「脅威論」が自然と社会に広がっていく。本来は同じ船に乗り協力すべきはずのパートナーを「仮想の敵」とみなし、邪推・防御・非通常軍事演習を安全保障政策の基調とする結果となった。脅威と仮想の敵を前にすれば当然政策や策略においても、危機への対応においても「断固とした態度」をとらなければならない。そうなると中日関係に一旦問題が起きれば、外からの挑発や内部の極端な感情の影響を受けやすく、悪循環に陥る原因となってしまう。
これで国民感情に影響する主要因はわかったが、では、わたしたちは相互信頼を築くために何をしなければならないか。