米ディプロマット誌はこのほど、琉球諸島周辺の重要な海上航路の防衛のため、日本政府はヘリコプター搭載駆逐艦を含む新型艦船を配備する計画だと伝えた。日本の国土防衛戦略ではヘリ搭載駆逐艦を、重要な海域または航路の監視のほか、対潜戦、島嶼戦に用いる。
▽駆逐艦の大型化
「ひゅうが」型駆逐艦
日本の海上自衛隊が長期にわたり琉球諸島沖の海域を掌握する場合、ヘリ搭載駆逐艦が最も適した装備であることは間違いない。今年3月16日、「ひゅうが」型駆逐艦の2番艦「いせ」の引き渡し式と自衛艦旗授与式が横浜市のIHIマリンユナイテッド横浜工場で行われた。これで日本が保有する全通甲板のヘリ搭載駆逐艦は2隻になった。
ひゅうが型ヘリ搭載駆逐艦の基準排水量は1万3500トン、全長197メートル、幅33メートル、速力30ノット、乗員 380人。「発展型シースパロー」対空ミサイル垂直発射装置(VLS)、対潜ミサイル「アスロック」、近接防御火器システム「ファランクス 」2基を装備、ヘリコプターを最大11機搭載し、4機の同時離着陸が可能だ。
ひゅうが型をベースに、日本はさらに大型のヘリコプター搭載駆逐艦を建造。海上自衛隊の次世代22DDH型駆逐艦は全長248メートル、満載排水量2万4000トンで、全通甲板にはヘリ14機を搭載でき、9機の同時離着陸が可能だ。日本の高官は、「22DDHは駆逐艦としての作戦能力だけでなく、他艦の作戦を支援できるよ支援艦の設計もされている」と説明した。海上自衛隊のヘリコプター搭載駆逐艦を「しらね」型、「おおすみ」型、「ひゅうが」型と見ていくと徐々に大型化し、全体的な設計も空母に近づいているのがわかる。
▽対潜も島奪還も可能