米上院は23日、オバマ大統領によるゲーリー・ロック商務長官の次期駐中国大使指名を承認した。米メディアによるとロック氏は上下両院で順調に承認され、数週間内に着任する見込みだ。
ロック氏は1950年1月21日に米ワシントン州シアトルで生まれた。広東台山二区明塘郷湾頭吉竜村(現・広東省台山市水歩鎮長塘吉竜村)を原籍とする中国系3世だ。
1997年から2005年まで米国初の中国系州知事としてワシントン州の第21代州知事を務め、後に第36代合衆国商務長官に就任した。ロック氏は「穏健派民主党員」と見なされている。「新税を導入しない」や「州支出抑制」など共和党の提出した保守的財政政策を受け入れたことで、民主党内部から少なからぬ批判も受けた。
ロック氏は大使就任を打診された当初、「一家揃って中国に引っ越さねばならないのだろうか」と慌てたという。「父が健在だったら、両親の出生地の大使に就任することを無上の光栄と感じたに違いない」。
『政治日報』は商務部でのロック氏の人気ぶりを描いている。標準局に別れの挨拶に向かうと「ロック長官ありがとう」との文字がステージに浮かび上がった。海洋大気庁の職員はロック長官の誕生日の天気図を額に入れてプレゼントした。国勢調査局の職員は「ロック長官さようなら」との文字を掲げた。
ロック氏は中国人観光客へのビザ発給の増加を望んでいる。
■就任前に中国語の学習に努力