中東非核地帯の設置を支持するという中国の立場は確固たるもの
サウジアラビア紙:中国は中東非核地帯の設置を主張しているとおっしゃったが、イスラエルの核保有問題についてはどう見ておられるか。今回の訪問でペルシャ湾岸諸国と戦略的パートナーシップを構築したとおっしゃったが、湾岸諸国はいずれも世界各国のイスラム教徒の現状を重く見ている。最近中国の一部地域で起きたイスラム教徒と政府との衝突についてはどう見ておられるか。
温総理:中東非核地帯の設置を支持するという中国の立場は確固たるものだ。指摘された状況について、私は完全には把握していない。だがわれわれのこの立場は中東地域の全ての国を対象としており、1つの例外もないということは明言できる。中国とアラブ諸国の戦略的パートナーシップ構築には、自ずと宗教問題も関わってくる。実は中国とアラブ諸国の関係は、古くは2200年前にまで遡ることができる。つまりシルクロードだ。海のシルクロードが中国のイスラム教徒・鄭和の航海時に切り開かれたことは、たぶんご存じないだろう。世界には15億人以上のイスラム教徒がいる。われわれはイスラム文明を尊重している。中国にも2000万人近いイスラム教徒がおり、われわれは彼らの生活習慣を尊重するとともに、政治、経済、社会的地位において他の民族と同等に扱っている。中国に来られたことがあるかどうか知らないが、来られたなら、多くの地方にモスクがあり、イスラム教徒が自らの習慣に従って暮らし、働いていることを目にするだろう。宗教の自由と民族の平等は、われわれの重要な原則だ。