資料写真:グラムの米軍基地
グアムは中国から3000キロ余り、東のハワイからは5300キロ、北の日本からは2500キロ。現在、グアムはアンダーセン空軍基地を主体とし、B-2戦略爆撃機やF-22ステルス戦闘機など米国の先進戦闘機が交替で配備されている。近年、米軍はグアムのインフラを強化、航空母艦や原子力潜水艦、大規模な地上部隊を収容できる太平洋の要塞となっている。だが、ペンタゴンはその安全性に一貫して懐疑的だ。グアムは解放軍の中距離ミサイルの射程内にあり、中国の新型爆撃機が発射する巡航ミサイルも脅威だと考えている。
梁教授によれば、米国の新軍事戦略は注意力をアジア太平洋に集中させており、そのうち海軍力は60%をアジア太平洋に配置するだろうが、それは第1線を直接支えるものではない。米国は日本やフィリピンなど第1列島線の盟友を引き込むことで、同盟軍を主体に中国を包囲する第1の防衛線を構築するだろう。グアムなど第2列島線上の海軍力は戦略爆撃機、ステルス戦闘機、原子力潜水艦、空母を主体に、長距離攻撃能力を強化するだろう。ハワイなど第3列島線にある基地は完備した施設を備えているため、戦略的後方の役割を担い、一旦部隊を必要とすれば、ここから前線に増援部隊を迅速に派遣することができる。梁教授は「調整によって、米軍の太平洋で中国を包囲する3つの防衛線が弱まることはないが、むしろ制御範囲が広がることから、中国の脅威に対してはわれわれもさらに警戒すべきだ」と強調する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年2月6日