アメリカの軍事専門家、ハンス・クリステンセン氏は「中国がこれらの実験を公にしている主な目的は、潜在的なライバルに『実力を見せつける』ためである」との見方を示している。潜在的なライバルがアメリカと日本だけに限定されているかどうかについての説明はなかったものの、アメリカは2012年に既に、弾道ミサイルを探知・追跡する高性能レーダーシステム「Xバンドレーダー」の日本での追加配備を進めている。
中国が初めてミサイル迎撃システムの技術実験の成功を認めたのは2010年1月だが、当時は公表されず、後の記者の追及で、外交部の報道官が明らかにしている。当時、中国のミサイル迎撃実験は、台湾への長距離地対空ミサイル「MIM-104パトリオット」の販売を米国防省が承認したことに対するものであるというのが、米メディアの大方の見方であった。
専門家は「ミッドコースは弾道ミサイルの飛行高度が最も高く、速度が極めて速い段階であり、理論的に言ってパトリオット・ミサイルよりも迎撃の難度が高い。そのため、この度の実験成功の意義はこの上なく大きいものである」と指摘している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年1月29日