事実その二:中国の有人宇宙船「神舟」の設計は、ソ連の「ソユーズ」に基づくとされている。しかし中国は宇宙船に根本的な設計見直しと改造を実施し、自国の有人宇宙船を手に入れたといえる。特に神舟は宇宙飛行士の地球帰還の際に軌道モジュールを切り離すことが可能で、その他の宇宙飛行士は宇宙にとどまり、自動化実験室で船内作業を実施できる。「生徒」と「教師」のもう一つの根本的な違いは、神舟がより優れた動力・重量比、および幅広い船内空間を持つことだ。
事実その三:長期的な宇宙ステーションは、ロシアの有人宇宙事業の誇りだ。しかし国際宇宙ステーションの覇者は、何度も使用できる米国式の宇宙船だ。当然ながら、宇宙ステーションの数から論じれば、中国は依然としてロシアより大きく遅れている。しかし数は経験と同じく、徐々に得られるものだ。
重要なのは先進技術だ。これが両国の宇宙事業に占める比率が重要なカギとなる。2012年の世界研究開発費のうち中国が14.2%を占め、米国(31.1%)と欧州諸国(24.1%)に次ぐ3位となった。ロシアは1.9%のみだった。同時に中国の指導者は世界の「組み立てライン」から離れる路線を歩み続けており、中国を世界ハイテク製品の開発・生産の前哨基地にしようとしている。一部の隣国、特に日本では、自国の多くの科学者が中国に向かっていることを恨む声が漏れている。
時間とは無情なものだ。中国の宇宙事業は今日、質的に見てロシアを肩を並べるレベルになった。しかし数の面では、「生徒」は依然として「教師」に大きく遅れている。しかし中国は宇宙事業で世界一の強国になろうとしている。他にも安定的かつ現代的な科学技術政策は、中国がこの開きを急速に縮小する一助となる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年10月22日