広東省湛江の軍港で11日、沈金竜海軍司令員は中央軍事委員会の、ジブチ保障(支援)基地建設の正式な命令を読み上げ、軍旗を授与した。解放軍創設以来、海外に軍事基地を建設するのはこれが初めてであり、自ずと世界各国から注目されている。
原因
本件について、国外ではさまざまな評価と分析がなされている。中国は西側諸国の真似をして軍事拡張の準備をしているのか、中国はインド洋に「展開」しようとしているのではないか、などだ。我々はこれらの分析に苦笑するしかない。
中国の対外政策は「平和的共存」を基調としており、常に明確だ。今日の中国は確かに過去とは異なり、大量の経済・貿易交流により中国の海外における利益がかつてないほど豊富になっている。そのためこれらの利益を保護することが当たり前になっている。
中国海軍はアデン湾で数年に渡り巡航・護衛活動を行ってきたが、その主要エリアは紅海からインド洋に入るマンデブ海峡―アデン湾沖だ。毎日約380万バレルの原油が同海峡を通過し、世界石油貿易の2割弱を占めている。特に重要なことは、中国の石油輸入の半分が、隣のアデン湾を通過しなければならないことだ。この点だけでも、中国がなぜ先進的な軍艦を派遣し、中国から遠く離れた場所で一年を通じ巡航しているのかが分かる。
保障
それだけではない。紅海とアデン湾沖の航路の安全を守るほか、中国海軍の護衛艦隊は近年、さらにいくつかの「小さな目標」を達成した。例えば内戦が勃発したリビアからの中国人撤退、イエメンからの中国人撤退、シリアの処分済み化学兵器の護送などだ。
巡航と護衛がこれほど重要である以上、この任務を遂行する艦艇と兵士は最高のコンディションを整えなければならない。中国が現在採用している方法は、補給船による海上作戦艦艇への燃料・生活物資・衣料品の補給だ。これらの物資は海外で調達し、複雑な中継手続きを踏まえ、最終的に補給船に積み込まれている。この方法は効率が低く、中継にかかるコストが高く、消耗も激しい。
そこで中国には確かに、後方保障基地が必要になっている。
用途