管理者である陳さんには毎月7千~8千元の収入があり、年末には利益配当もある。今年31歳の彼がかつて貧困農家で移住してきたとは誰も想像つかない。
2018年、陳さん一家は斗篷村から移住してきた。「仕事さえあるなら、若いのでどこでも暮らせる」とそれまで十数年故郷を離れて暮らしてきたからか、さほど故郷に執着した様子はない。見聞が広い彼は目の前の半自動の野菜ハウスを見つめながら、ハウス内のスプリンクラーの水は8キロ先のダムから引いていると説明する。
「最初はダムの建設がはかどらなくて、少しずつ問題を解決していった」と金氏。ダムの建設で飲用水の問題が解決し、余った湧水を利用して魚の養殖も始まった。
代化鎮の産業発展を進める上で難しかったのはインフラ施設の整備よりも住民の考え方を変えることのほうだったという。2016年から大小200近い事業がスタート。できる限り住民に事業参加を促していく中で、住民の将来に対する不安を取り除いていった。
貧困発生率がかつて70%を上回っていた斗省村で、記者は村民の韋玉清さんを取材した。あと数カ月で彼の飼っている440頭余りの豚は出荷できる。長年出稼ぎしていた彼は2018年、仲間と一緒に養豚場を始めた。
「(必要なのは)15万元の手付金だけ、しかも後で返金される」と韋さん。施設や子豚、飼料、販売などは一切他の会社が請け負う。決算時にその会社がコストを差し引き、10世帯の各貧困家庭に1年分の配当金5000元を支給した残りを韋さんらはすべて受け取ることができる。
「我々が育てた豚や野菜は今や貴州省内外に出回っている」と胸を張る金氏。今年の生産目標は鎮全体で豚10万頭、緑殻の卵を産む鶏10万羽、野菜50万キロ、魚50万キロ。「どの村にも産業を、どの世帯にも配当金を」の目標実現に向け言葉に力がこもる。
中国網日本語版(チャイナネット) 2020年5月12日