ところが、地域の緊張情勢を煽り自身の問題を解消しようとすれば、極めて大きなリスクを冒すことになる。米国が漁夫の利を得るためには、衝突の規模をごく狭い範囲内に抑え、いわゆる「コップの中の嵐」を維持しなければならない。ロシアとウクライナが全面衝突すれば、米国は「干渉できないが、座視もできない」という苦しい状況に陥る。しかもロシアとウクライナの情勢がどれほど多くの米ドルの回帰を促せるかも疑問だ。しかしエネルギーを含む大口商品の高騰を促す効果はすでに顕在化している。ウクライナ情勢の影響を受け、2014年以降に1バレル100ドルを超えたことのない原油価格が11日、過去8年で最高の水準に達した。エネルギー価格の高騰は、多くの消費財の価格に連鎖反応を起こし、逆に米国の物価を上げる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年2月23日