(二)欧州の安全事業を主導し、欧州の戦略的な自主性に圧力をかける。近年フランスの提唱のもと、欧州の防衛の「戦略的自主性」という声が徐々に上がっている。フランスのマクロン大統領はさらに、NATOはすでに「脳死」しており、「欧州軍」を作ることで防衛の自主性を実現すべきと主張した。米国による昨年のアフガニスタン撤退の失敗により、防衛の自主性という構想がより多くの欧州諸国から支持を集めた。マクロン氏は先月、欧州議会向けに議長国演説を行った際に、安全と安定の計画は「まず欧州人の間で立てられ、それからNATOの加盟国に共有されるべきだ」と述べた。マクロン氏はEUに対して、ウクライナの緊張情勢の緩和について、プーチン氏と単独の対話を展開すべきと促した。これは欧州をコントロールし、必要であれば分裂させ、さらには欧州の台頭に圧力をかけようとする米国の考えに背く。そのため1月26日にロシア、フランス、ドイツ、ウクライナによる「ノルマンディー・フォーマット」と呼ばれる4カ国協議の後、米国は緊張情勢のエスカレートに全力を尽くしている。「ロシアが間もなく侵略」と誇張する一方で、フランスやドイツなどの国にロシアによる「起こりうる侵略」に対する具体的な制裁措置を迫り、各方面による緊張緩和の努力を破壊している。米国は「欧州の安全は米国にしか守れず、欧州の安全事業は米国の言いなりになるしかない」という考え方を固定させることで、欧州の防衛の主導権を引き続きしっかり握ることを願っている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年2月23日