1. 中国の特色ある社会主義制度と、中国共産党が指導する多党協力制を堅持する。

2. 中国の国情と結びついた改革開放政策を堅持し、市場経済と順を追って一歩一歩進める政治改革を実行する。

3. 高効率の政府を堅持し、高度な責任で国内作業を管理し、適切に経済においてマクロ調整を行う。

4. 平和的な発展と平等互恵という原則での国際協力を堅持する。中国の国力増大にともない、徐々により多くの国際的な責任を担う。

5. 経済のグローバル化での国際競争で、国際規則の順守を堅持する。

ある西側の論評では、19世紀はイギリスの世紀、20世紀は米国の世紀だったが、21世紀は中国の世紀あるいはアジアの世紀だと言っている。もし21世紀にアジアや中国の経済、文化が復興することを指し示すなら、その前景は現れているのだろう。もし21世紀の中国が、かつての英国や米国のように世界を支配することを指し示すのであれば、それは間違った判断だ。

「調和」を核心とした文化、世界の調和を促進する政策、中国の国力と民心を見れば、21世紀に出現する「中国覇権」は一つの想像であり、決して発生する事実ではない。世界が多極化する方向から見ても、唯一の覇権国家が誕生する環境は存在しない。

イギリスの学者マーチン・ジャック氏は、『中国が世界を統治する時』で、中国は2050年に最大の経済体（ゴールドマンサックスは2050年の中国の経済総額は米国の2倍になると推定）になると推定しているが、これは楽観的すぎる予言で、たとえそうであっても中国人一人当たりのGDPは米国よりかなり低い。

幸いなことにジャック氏の結論はショッキングなタイトルとは反対に、中国は世界を統治することなく、中国の勃興で中国文化の復興が見られ、中国は再び世界優秀な文明のトップに座るだろうと考えている。そして多くの欧米人の人が孔子を読み、さらに多くの中国人がシェークスピアを読むだろうとしている。

中国への様々な見方

中国は「中国パターン」を輸出するつもりは全くない。一部の発展途上国は、中国の改革開放のある方法を参考にしたいと考えているが、それは中国が欧米諸国の経済社会を発展させる方法を参考にするのと同じで、グローバル化の波が押し寄せる中でこれは自然な成行きだ。

「中国パターン」の輸出は、中国が堅持している自国の国情と結び付けて政策を制定する原則に違反するもので、中国だけではなく如何なる発展途上国でも正しい発展政策は必ずその国の国情から出発しなければならない。それに中国人は今までに、「中国パターン」が世界共通の価値を有しているとは考えたこともない。