【新華社上海12月24日】上海国際港務集団は23日、上海港のコンテナ取扱量が今年、初めて3000万TEU(標準コンテナ)を突破し、世界記録を更新したことを明らかにした。
上海港のコンテナ荷役が始まったのはコンテナ船「平郷」が同港に寄港した1978年。この30年あまりの間に、上海港は黄浦江から深海への延伸を実現し、コンテナ取扱量は当時の7951TEUから徐々に増加し、世界記録を更新した。
世界の港湾海運業は今年、市場の「寒波」の影響を受けている。欧州の債務危機が拡大するなか、2010年の一時的に回復したあと、港湾海運経済は再び低迷期を迎えた。輸送量が減少、運賃が下落し、港湾海運経済に暗雲が立ち込めている。
英海運会社BRAEMARの首脳によると、世界の海運需要が後退している影響を受けたことから、海運会社では、オイルタンカー、バルクキャリア、コンテナ船部門の業績が全面的に落ち込んでいるという。
フランスの海運会社CMACGMの首脳は次のように語った。欧州路線と地中海路線のコンテナ運賃は1TEUあたり1500~2000ドルから500ドルに値下がりしており、船倉利用率も80~85%にすぎない。
海運市場の低迷は、中国企業にもマイナスの影響を与えている。中国海運集団の張登輝社長は「現在のコンテナ運賃はコストを下回っており、コンテナ船業は今年、全面的な赤字になるだろう」と語った。
業界関係者は次のような考えを示した。3000万TEUは、数字からみた飛躍にすぎず、中国の港湾海運経済の新しい長征が始まったことを示すものだ。