悲劇を繰り返すな
12月12日、南京市江寧区湯山コミュニティ湖山村の蘇国宝さんは日本の神戸で4回目の講演を行った。これは、南京大虐殺の30数万の犠牲者を追悼するためのものであった。これまで、蘇国宝さんは京都、大阪、米見で3回の講演を行ってきた。
蘇国宝さんは中国侵略日本軍の南京大虐殺の証人である。弟、母方の祖父、義理のおじさんなどの親族と同郷の人、併せて60数人があの人類にとっての大災禍の中で命を奪われた。自分の弟の蘇国久さんも日本兵に七郷河に投げ込まれ、何人かの村人は小学校の運動場で日本軍に銃剣で刺されて死んだ状況を思い出すたびに、蘇国宝さんは思わず涙を流すのであった。
「日本の右翼は歴史を否定しており、あのような悲劇を繰り返させないようにするため、私はどうしても黙ることはできない」、と蘇国宝さんは言う。
12月10日午後、蘇国宝さんの米見での講演の際、日本の友人の福田哲也さんは自分の息子の福田竜男さんや孫娘を連れてきて、講演に耳を傾けた。
何人かのかつて中国を侵略した日本兵の子孫も蘇国宝さんの証言を聞くために、講演会に足を運んだ。
蘇国宝さんは日本人の聴衆に、「われわれは日本に反対しているのではなく、戦争に反対しているのです」、と語りかけた。
蘇国宝さんを日本に招待したのは、日本の「南京大虐殺犠牲者記念60周年全国委員会」である。この委員会は創立後すでに9年が経っており、毎年何人かの南京大虐殺の生存者、証人を日本に招いてさまざまな集会で証言する機会を提供している。
サイレンが南京市に響きわたる
南京大虐殺犠牲者を追悼するため、南京全市で13日午前10時、サイレンが一斉に鳴らされることになっている。
また、13日には、侵華日軍南京大虐殺遭難同胞記念館(南京大虐殺記念館)で、「30万同胞遭難69周年追悼式典および南京国際平和集会」が催され、江蘇省および南京市各界の人々と一部の国外の友好団体の代表、香港と台湾の同胞を含む3000人以上の人たちが集会に参加することになっている。
「チャイナネット」2006年12月13日