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2007年の1月30日、湖北省の南漳県東巩鎮双坪村の村民郭世珍さんと息子の郭昌東さんは、新築した家屋の門に対聯を貼りつけ、我が家の落成を祝っていた。2006年6月、東巩鎮はひどい暴風雨にみまわれ、鎮の22の村は深刻な被害を受け、96世帯の家が倒れてしまった。2007年の初めに、県の民政部門は福祉宝くじ基金から10万元を調達して、もっとも貧しい村民の家を建て直した。郭世珍さんのほか37世帯が、新年の祝いとして初回の家建て替えの補助金を受け取った。
郭さんが受け取った補助金は、中国の福祉宝くじの販売収入から支給されたものだ。今年、中国の福祉宝くじ事業は、ちょうど20周年を迎える。
二十年間の軌跡を振り替えって
1987年、新中国における第1枚目の宝くじは、天津市で印刷された。同年7月27日、新中国成立後初めて、800万枚の「中国社会福祉宝くじ寄付券(額面1元)」が、河北省、江蘇省、上海市など10つの都市で試験的に発行された。河北省の石家荘市で、新中国初の宝くじの第1枚目が売り出され、「新中国宝くじ」の第1ページ目が開かれた。1987年12月、広東省は代理販売という販売方法を取り入れた。最高賞金金額は5000元で、毎月、公開の場で当たり番号を抽選機から振り出して、マスコミで発表する方法を実施した。
1994年、国際宝くじ産業の基準に合わせるために、民政部は「福祉宝くじ寄付券」を「中国福祉宝くじ」とし、その発行機構を「中国福祉宝くじ発行センター」と改名した。
中国福祉宝くじの発行が始まった1987年には、全国の販売高はわずか1800万元で、2003年年末までの16年間、販売総額は1000億元台を超えることはなかった。しかし、「双色球」、「福彩3D」、「中福在線」、「刮刮楽」などの全国共通の販売方法が2003年、2004年に次々と実施されるにつれて、福祉宝くじの販売高は激増した。2003年から2006年までの3年間の総販売高は1130億元にのぼり、過去16年の総額を超えた。2007年6月末現在までで、中国の福祉宝くじの総販売高は2423億元に達し、2500億元台に近づいている。