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公益の精神を伝える
中国の福祉宝くじは、国家が発行する公益的な宝くじであり、発行の主旨は「老人扶助、身体障害者の援助、孤児や貧しい人々の救済」にある。その販売高の35%は公益基金に繰り入れ、社会保障と社会福祉事業に使われる。「2元1枚の福祉宝くじを買えば、そのうち7角は国家の福祉事業に寄付され、残る分は発行販売のコストとなる。政府が発行する理由は、民間の資金を集めて貧しい人々を救済するためである。一枚は2元と安いが、砂をたくさん集めれば大きい塔ができるのと同じような作用があるだろう」と、福祉宝くじ発行センターの関係者は語った。
現在では、少なくとも2億人が福祉宝くじを買うようになり、公益の理念は徐々に人々の生活に染み込んでいっている。手元の小銭を使って買った宝くじは、ちょっとしたゲームだと考えればよい。当たれば喜んで賞金を受け取るが、当たらなくても別に構わない。宝くじを買うのは一種の慈善事業だと考えてもよい。意識的あるいは無意識的に宝くじを購入している人たちは、喜捨を施す慈善者である。
宝くじ購入者は、中国の慈善事業に最も貢献している人々である。統計によると、2007年6月30日現在、中国の福祉宝くじは計809億元の公益資金を調達し、うちの297億元は中央財政に納まり、社会保障基金、社会福祉事業、身体障害者福祉、都市や農村の医療援助、青少年の課外活動施設建設などの公益事業に使われている。残る512億元は、都市や農村の福祉機構、コミュニティーの福祉サービス施設建設などに使われている。