リスク高まる中国株式市場にどう対応すべきか?

人民网  |  2007-11-08

リスク高まる中国株式市場にどう対応すべきか?。

タグ:リスク 中国株式市場 

発信時間:2007-11-08 17:13:15 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

過剰流動性はインフラリスクを生む。こうした状況下で現金を手元に置いていたり、銀行に預けたままにしておけば価値が目減りする。こうしたリスクを避けるため、人々が預金や放置された資金を目減りしない資産や利益が望める資産に投じるのは理性的な判断だ。そして、過剰流動性やインフレ懸念が存在する状況下では、現金価値が失われるのを防ぐため、株式などの金融資産への投資を迫られることは避けられない。

受け身の買いの目的が、手持ち現金の目減りを避けるためだとすると、積極的な買いは株式の高収益予測に基づくものだ。こうした予測は成熟した市場経済国家では、重大な技術革新による企業の収益向上に基づき、新興市場経済国では、急速な経済成長に基づく。しかし、現在の中国では主に株式市場の構造改革と関係がある。 2005年に始まった株式市場改革は、中国の上場企業のコーポレートガバナンス(企業統治)を根底から変えた。これにより、中国の投資家は株式市場の将来的発展に明るい見通しを持った。こうして、過剰流動性と株式市場改革の複合作用により、中国株式市場における株価急騰が起きた。受け身の買いと積極的な買いが殺到し、長期的に低迷していた株式市場が突如急速な成長トレンドに乗り、結果としてバブルが生まれたと言える。

 ここでさらに論じなければならないのは、株式市場におけるバブル出現は何を意味するのかという問題だろう。バブルはまず一種のリスクだ。バブルは株価と企業や経済のファンダメンタルズがかい離していることを示す。例えば、ファンダメンタルズの改善が株価の上昇に追いつかなければ、株価は暴落し、経済が混乱することも考えられる。

また、米経済学者トービンの「Q理論」によれば、もし資本の再取得価格が不変とした場合、株価上昇は企業の投資コスト低下を意味する。このため、株価が積極的な買いによって上昇したのであれば、投資家は企業や業界、ひいてはマクロ経済全体に楽観的な見通しを持っていることになる。このときに急速な株価上昇で生まれたバブルは、企業に投資を促すシグナルとなる。こうした状況下では、株価が割高な会社は効果的な投資により利益を増やせばよく、利益の創造によりバブルは解消される。つまり、楽観的な見通しに基づく株式バブルは悪いことではない。

以上2方面から分析したが、株価バブルについて正確な理解が必要であることが分かる。バブルはリスク到来を意味することもあれば、投資機会の到来を意味することもある。言い換えれば、バブルはリスク信号でもあり、投資シグナルでもある。

以上のような認識に基づき、われわれはさらに株式市場におけるバブル処理問題を論じてみよう。現在の中国のように、過剰流動性と株式市場の発展に対する楽観的観測が同時に存在する状況では、単純に需要管理を行うだけでは、株式バブルの膨張をコントロールできない。さらに必要なのは供給の創出だ。

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