高速鉄道の海外拡張が中国経済をけん引
中国の高速鉄道の急速な発展は、一部の国のメディアから疑いの目で見られている。日本の『産経新聞』は、「一大新幹線網」の構築に躍起になる背景には、資源の流入を促し、周辺国への影響力を拡大する狙いがあると見ている。米『ニューヨーク・タイムズ』は、高速鉄道網を中東の石油原産国まで拡張することこそ、中国が高速鉄道を売り込む最大の目的だと考える。
こういった見方について、ある専門家は、中国は平常心を保ち、高速鉄道が国内外で長期的な影響を及ぼすことを十分理解すべきだとし、「高速鉄道から中国経済の『大』から『強』への発展を見ることができ、経済が『大』から『強』への道を歩んでこそ、中国は近代化という目標を達成することができる」と語った。
実際に高速鉄道が中国経済を刺激していることは言うまでもない。国内で言うと、高速鉄道網の建設は各地域の交流を深め、西南の省と東部、中部の関係を強化し、全国の共同発展を促進することができる。また、鉄道輸送の手段と容量を増やすだけでなく、陸上輸送と民間航空輸送の合理化にもつながり、経済全体の急速な発展にプラスとなる。
国際的な角度で見ると、高速鉄道網を海外に拡張することは、中国と隣国の交流にプラスとなる。また、鉄道を南に拡張することで、中国・ASEAN自由貿易区の発展はより強固なものとなり、中央・西アジアと南アジアでの高速鉄道網の建設も同様の効果がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年4月23日