秘訣その七:同じ過ちを繰り返さない
ロジャーズの投資キャリアには深刻な過ちが何回かあった。
その一つは、1970年に文無しにまで追い込まれた「大学計算」とMemorexである。このときは、市場をより綿密に観察しなければならないという教訓を学んだ。人の感じる感覚が企業の現実的な状況と食い違うことが往々にしてある。判断が正しかったとしても、予測した現象が翌日にすぐ現れることはまずなく、一定期間を経過してから徐々に現れてくる。
ロジャーズは当初、自分が知り得たことは他の人間も知っているはずだと考えていたが、その後自分は他人よりも早く未来を読むことができるようだということに気がついた。
この失敗を通して、彼は買い時を知る能力をいっそう磨けなければならないと痛感した。足をすくわれた経験のもう一つは、Mascoという株を買い入れたときである。これも損害が甚大で、ひとたび株券を買ったら、その企業の情報を収集するだけでなく、他の関連企業の情報にも目を光らせていなければならないということを学んだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年7月19日