第2次世界大戦で日本経済が受けた痛手は、中国よりはるかに大きかった。1949年の新中国設立当初、混乱状態にあった中国のGDPは、意外にも日本の2倍相当だった。この事実から、第2次大戦で被った日本経済のダメージの大きさを推し量ることができる。これが、GDPで中国が日本をリードした2回目だった。
第2次世界大戦が終わり、日本は廃墟から全世界に向け、「ゼロからの再生」劇を演じることになる。
1960年の時点で、日本のGDPは中国と同レベルだった。ゴールドマン・サックスの統計データによると、1960年代、日本のGDPの年平均成長率は10.4%、1966年にフランスを、1967年英国を、1968年にはドイツをそれぞれ追い抜き、米・ソ超大国に次ぐ世界第3位に躍進、先進国の仲間入りを果たした。日本経済の最盛期、中国の経済規模は日本の11.7%にとどまっていた。