中国の第11次五カ年計画(2006-2010年)がまもなく終了を迎える。中国はこの期間、100件に上る国家級の重大プロジェクトを実施した。これらのプロジェクトにより、経済構造がより最適化され、地域間でバランスの取れた発展が促された。また教育・保健・文化などの社会事業が充実化し、全国範囲で省エネ・排出削減の取り組みが積極的に進められた。
安全な飲料水とメタンガスを農村に 政府、100億元を拠出
国務院は2007年5月、「全国農村部における飲料水安全プロジェクト『第11次五カ年計画』」を批准、同計画の期間中に農村人口1億6千万人の安全な飲料水を確保するよう求めた。
国家発展改革委員会によると、2006年以来、同プロジェクトに用いた中央財政投資は計590億元に上る。これにより、全国農村部の居住者および学生・教職員2億1500万人の飲料水が確保され、所期目標を超過達成した。
第11次五カ年計画の実施以来、中国はこれまでに計212億元を拠出し、メタンガス・プロジェクトを推し進めてきた。このほか、2007年には510億元を投じてダム6240基の補強工事を計画・実施。昨年は農村部の倒壊危険家屋を対象とした補修・再建試験プロジェクトを立ち上げた。この2年間で、農村危険家屋200万世帯の補修・再建に中央政府の交付金計115億元が充てられた。