▽中国の優位点はスケールメリット
同青書の指摘によると、2009年以降、中国では14省・自治区・直轄市が国内総生産(GDP)1兆元を達成し、中国の一つの省が他国と競うという時代が幕を開けた。中国はスケールメリットで世界戦略の動態的な勝利ポイントを掌握し、地域市場やグローバル市場に影響を与え、市場を技術に換えるとの方針を真に実現し、スケールによってコストを引き下げるべきだ。また中国には人口規模の面でも軽視できない優位点が備わっている。農村の消費ニーズが十分に開放されれば、中国の国内需要レベルは経済発展を支える強力な駆動力になるとみられる。
▽中国の不足点はイノベーション不足
同青書によると、現在、中国の全体的な効率の競争力は世界では中の下のレベルにある。イノベーションの競争では、日本や韓国にはるかに及ばない。
同青書は次のように指摘する。中国は人材資源の総量は多いが、技能を備えた人材、エンジニア、科学者などの割合が低く、ハイエンド人材指数は米国のわずか12分の1で、労働力の質は全体的に高くない。中国はすでに高等教育大国へと発展し、大学の数は増えたが、全体としてレベルが低く、特に世界トップレベルの力を備えた大学群が不足している。
「人民網日本語版」2010年10月26日