国内に立脚した構造調整の加速 内需拡大に深みをもたせる
現在の国際経済は、複雑に変化し、そしてリスクを多くはらんでいる。このような状況のもと、中国のように国内経済に立脚し、健全で安定した発展を増強する重要性が注目されている。
経済発展モデルの転換を加速することが「十二五」期間の柱となっている。経済活動会議では、国内需要、とりわけ消費需要をさらに拡大すること、政府が投資により経済構造調整をけん引していくこと、産業構造調整を促進すること、戦略的新興産業発展計画を制定するなどが提起された。
「経済発展の質の向上、消費動力不足の補足、収入格差拡大の阻止などを如何にして実際の行動に結びつけるかが、中国の大きな課題となっている。」世界銀行のヴィノッド・トーマス上級副総裁は「新華視点」のインタビューでこう語った。
「現在、中国の消費はまだスタートの段階にある。消費のポテンシャルを引き出すためにはまずマイナス要素を取り除かなければならない」このように述べたのは、中国(海南)改革発展研究院の遅福林氏である。遅福林氏は、人々の収入増加促進、収入配分の調整、社会サービスシステム建設促進等の対策を通して、人々が「当期消費」と「クレジット消費」をためらわないようにすべきだという見方を示している。
「消費の拡大のためにはサービス業の発展を促さなければならない。人々は製品を買うのではなく、生活に関連した商品とサービスを買うのであり、サービス業の発展が消費の大幅な促進を後押しする」と、遅福林氏は述べた。