3月11日に日本の東北地方で発生した大地震により多くの人が亡くなり、莫大な財産が失われることとなった。地震によって引き起こされた原発事故はまだ沈静化できておらず、チェルノブイリやスリーマイルのような惨事が起きるのではないかとの懸念が広がっている。世界の多くの国では原子力発電所の安全性についての議論が交わされ、原子力発電建設を見直す動きが出てきている。
原子力発電所の安全性への懸念から、ドイツ政府は古い原子力発電施設を閉鎖することを決定した。原子力発電所建設の飛躍的な発展を目指していた中国も、新規の原発建設計画の審査・承認を暫定的に凍結することを決めた。
また、他の国々も同じような動きを示している。原子力発電はこれまでクリーンエネルギーとして見られてきたが、今後一定の期間は世界における原子力発電容量の増加速度に一定の影響が出るとみられる。このような背景の下、風力発電、太陽光発電などの代替効果が注目されるようになった。