資料写真:広東省中山市に進出するキヤノン
▽アジアでの売上は12年に100億ドル
15年に200億ドルを目標に
――中国、アジアではとても強気の販売目標を掲げていますね。
販売に限って言えば、アジア地域では12年に100億ドルの売上目標を立てています。これはあと1年しか残っていませんが。さらに15年に販売目標は200億ドルとしています。アジアマーケティングの傘下企業がそれぞれの目標を提出しており、中国では100億ドル(16年)、香港では100億香港ドル(16年)、インド10億ドル(15年)、タイ100億バーツ(12年)となっています。その積み重ねで、15年に200億ドルに持っていきたいと思います。
それを達成するためには、市場でナンバーワンの地位を確立しなければなりません。アジアのすべての国、すべての都市で、キヤノンはナンバーワンにならなければなりません。数字を取り上げて言えば、アジアのどこでも20%のシェアを手に入れなくてはなりません。
――中国だけでなく、アジアでの新しい販売網も作っていくお考えですか。
私たちは、VICTI販売網を強化していきます。Vはベトナム、Iはインド、Cはチャイナ、Tはタイランド、最後のIはインドネシアと考えています。もちろんVICTIの5つの国だけでなく、その他の国々にも積極的に販売網を構築していきたいと思います。
――確かに小沢総裁の言っているVICTI5ヵ国は人口が多く、経済発展のスピードも速い。
アジアでは41億人が暮らしています。私はキヤノンでこの市場の販売を担当しています。常に感動を与えるというのが、キヤノンのキャッチフレーズ。アジアのすべての人に感動を与えたいと、私たちは思っています。
――売上拡大のためには、地元のパートナーも大事ですね。
アジアでたくさんの友達を作りたい。私はアジアですでに19年間仕事をしてきました。ここにはたくさんの友人を持っています。アジアのパートナーと一緒に販売をして、彼らに収益を得る機会を与え、キヤノンも成長していこうと私は考えています。キヤノンからたくさんの素晴らしい製品を提供して、助けてもらい、助けもするという関係を作っていきたいのです。
――ブランドの知名度を上げていくことも重要です。
VICTIだけでなく、その他の国でもどんどんキヤノンのブランドイメージを浸透させていきます。広報活動、広告宣伝などによってキヤノンのイメージを作り、好感を持ってもらいたい。またいろんな文化活動を賛助しようとも考えています。
私はCSR(企業の社会的責任)も大変重視しています。優秀な企業市民になり、地元の活動に積極的に参加します。自然災害に対する支援活動、教育資金の援助、環境プロジェクトの参加、企業サイトからいろいろな社会活動に参加しようと思っています。
――中国に来てもう6年になりますが、どんなことを常に中国の人、アジアの人に言っていますか。
中国語では「越来越好、一年比一年好」(ますますよくなり、年年よくなっていく)という言い方があります。この言葉は大好きで、いつも皆さんに言っています。常に前向きの気持ちで仕事をして、アジアの市場を大きく開拓していき、15年にぜひとも200億ドルの売り上げを実現していきたいと思っています。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年5月29日