欧州債務危機が激化するにつれて、欧州の中国に対する期待も高まっている。イタリア政府はこのほど、中国当局とイタリアへの投資について協議していることを明らかにした。またイギリスの政府官僚は、中国からのインフラ建設への投資が増えることを望むと表明。そのほか、スペインとギリシャの政府官僚が国債購入を促すために訪中したこともある。
欧州は中国の最大の輸出先で、欧州の難局は、中国にとっても有益とはならない。責任ある利害関係者である中国は一肌脱いでもよいだろう。しかし、一部の欧州諸国が中国の財布だけに目をつけ、「互恵・ウィンウィン」を忘れていることに納得いかない。
先ごろ行われた中英経済財政金融対話の間、中国駐在のイギリス政府関係者は、中国からの投資、特にインフラ建設への投資を多く引き入れたい考えを示した。しかしイギリス当局は、中国からの投資を望むが、中国企業にインフラ建設を直接頼まないと強調した。