イギリス政府のこのような「1つのものを2つに分ける」やり方は、内政の対立を考慮したものだが、中国の投資家にとって公平とは言いがたい。それはイギリスの意図がはっきりしているためだ。イギリスは中国からの投資、国債購入を歓迎しているが、中国にビジネスチャンスを与えたくない考えだ。
ここには保護主義の色合いがある。中国企業に確かに競争力がなければ、市場は自然と中国を入らせないが、現状は市場が力を発揮しているのでなく、イギリス政府が制限している。これは中国企業に対する差別である。イギリス政府は、実は中国企業に合理的な見返りを与えたくないと思っている。
中国の財布だけに目をつけたやり方をとる国は、実はイギリスだけではない。対米投資において、米国は中国による国債購入を歓迎しているが、その他の投資については、国の安全などを口実に拒んでいる。