GAOが安全性を問題にするだけでなく、同機は引き渡しがたびたび延期されたことにより、中国市場で初のキャンセルが出た。東方航空はこのほど注文していた同機24機をキャンセルし、737NG機45機に切り替えることを発表するとともに、エアバスから「A330」シリーズ機15機を購入することも明らかにしている。同シリーズ機は座席数や後続距離などで787機とほぼ同水準にある。
これに先立ち、中国国際航空、東方航空、南方航空、海南航空、廈門(アモイ)航空、上海航空の6社が、ボーイング社と同機60機の購入に関する枠組合意に調印した。
ボーイング中国エリアの関係者によると、中国の航空会社はかねてより協調行動を取ることが多く、今回も東方航空のキャンセルに他社が追随する可能性があるとの見方を示す。
実際、東方航空がキャンセルを発表する前には、インド航空が27機のキャンセルを発表した。南方航空もこのほど、ボーイング社が引き渡しを再三延期していることに失望しており、ボーイング社に延期に対する賠償金を支払うよう求めるとの考えを明らかにした。