対外投資の規模が大きい
莫大な国外資産が日本の経済発展の重要な支えとなっている。国外資産は随時回流し、日本国債の購入に充てることができる。国外資産は日本の国内経済に対し、一種緩衝材的な役割を果たしている。
日本の財務省が2010年5月に公表した資料によると、2009年までに日本が国外に所有する純資産は2兆9,580億ドルに達しており、連続19年で世界ランキング1位となっている。2010年末までに日本は20年間連続して世界最大の債権国を維持している。この点だけでも、世界一の債務国であるアメリカが見劣りして見える。ましてや、債務だらけのEUならなおさらである。
莫大な国外資産が日本経済の発展に重要な支えとなるとともに、それらは随時国債を買う資金にもなる。それが国債利回りを低く抑えるとともに、低金利政策と相まって、日本の債権市場と通貨市場を安定させている。国外資産は日本の国内経済に対して緩衝材の役割を果たしているのだ。