2011年、経済天気予報図と言われる四つの市場では、明るさもなかったが、大きな政策的失敗もなかった。
不動産市場:価格抑制政策は変わらず
今年に入ってからの不動産の調整政策は、インフレ抑制を図るためのマクロ経済緊縮政策と絡みつつ、年初から購入制限、貸出制限、価格制限などの措置により、これまでしぶとかった不動産市場を降参させた。中央銀行の報告書は、不動産開発の投資額は急激に減少、デベロッパーの資金繰りも厳しくなった。土地取引価格も下落に転じ、不動産ローンも減少、不動産価格は転換期に向かったと記している。
中国指数研究院の副院長、陳晟氏は、今回の調整は「下がることのない不動産価格、損することのない投資」の終焉を意味すると指摘。しかし多くの都市では「低調な取引量」と「大幅な値引きによる購入熱」が併存する状況にある。それは市場が依然としてバブルの余韻を残していることを意味しており、不動産価格が適正な水準になるまでにまだ時間がかかることを示している。