中国は数千年の歴史をもつ、独自の文化を発展させて来た国である。デザイン、美意識、色彩感覚などの面ではすばらしいものを持っている。だが、対外開放の発展で、国外へも出て行くことになった今日、やはり世界の多様性というものを理解し、包容し、参考にしていかなければならない時期に来たと言えるのではないか。
そういう意味で、「国際デザイン・トリエンナーレ」の開催は、独自の文明ばかりでなく、包容性のある発展を目指す契機となるものと思う。
私の友人の中には、中華文明こそ世界に冠たるものと信じている人もいるが、それも一つの生き方であろう。外国にもこういうタイプの人がいないわけではない。