中日専門家:コンテンツ商品新収益モデルの構築

中日専門家:コンテンツ商品新収益モデルの構築。

タグ: コンテンツ産業 収益モデル 知的財産権 周牧之 角川歴彦 安斎隆    

発信時間: 2012-03-29 16:44:02 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

 東京経済大学の教授、対外経済貿易大学の客員教授の周牧之氏

 

周牧之

著作権保護あっての二次、三次収入

周牧之:最近日本の家電業界では年度末決算で巨額の赤字が次々と発表され、二大輸出産業と言われてきた電化製品と自動車の双方が、厳しい国際競争と商業モデル転換という壁に直面しています。おそらく、この苦境は構造的に見てまだしばらく続くでしょう。その一方で、日本のコンテンツ関連産業の規模はすでに自動車産業を超えて、軽視できないほどの存在にまで発展しています。

角川歴彦:日本のテレビ、新聞、出版そして音楽、映画等のコンテンツ関連産業の規模はすでに15兆円(100円=約7.7人民元)に達しています。正確なデータはありませんが、雇用規模はすでに自動車産業を凌駕していると思います。日本のコンテンツ関連産業の発展は、相当程度著作権の尊重と保護に依拠しています。映画産業を例に挙げると、収入の3割がチケット、4割がDVD購入、そして残りの3割が関連商品によるものですが、実は、このように第二、第三の収入比率が高い国家はアメリカ、日本、フランスの3カ国しかありません。この3カ国のコンテンツ関連産業はいずれも成長を遂げています。中国を見ると、映画市場は規模こそ日本と同レベルまで近づいていますが、著作権が充分に尊重、保護されていないため、日本のように多額の第二、第三次収入を見込むのは難しいのが現状です。

周牧之:戦後、日本ではアメリカの映画や音楽、雑誌等のコンテンツ商品が大人気を博しましたが、最近こうした状況に変化が現れています。アメリカの大作映画に免疫力をつけた日本が、独特の感性を持つ作品を大量に制作し始めたのです。

角川歴彦:敗戦後、日本人は映画を通してアメリカ人の裕福な生活を知りました。米国作品の人気の底には、アメリカ式の生活や文化に対する憧れがあったのです。その後、日本製の家電や自動車の対米輸出が増えると、この種の憧れは次第に希薄になっていきました。同時に、日本社会にもアニメやゲーム等の新しいコンテンツ商品群が生まれ、最近ではそれがYouTube等で世界中に伝えられています。

 

 

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