記者:歴史が繰り返されているようです。1950年代から80年代にかけて、「8大自動車メーカー」と「8大電機メーカー」を中心に日本の製造業が躍進し、日米貿易摩擦を引き起こされ、外交摩擦にまで発展しました。現在、アメリカはイノベーション企業とハイテク企業の力を借りて、捲土重来を図りつつあります。両者のぶつかり合いと変化から、何が見えますか。
蘇勇:当時日本の製造業がアメリカ企業を脇に追い込むことができたのは、第一に、アメリカ企業のやり方を基本にしながら、顧客ニーズを熱心に研究したからです。第二に、彼らの優位性が「もの作り」にあったからです。どうすれば製品をうまく作ることができるか。どうすれば潜在能力を高め、効率を上げ、コストを下げ、在庫を下げることができるか。これこそが彼らの強みでした。トヨタの「カイゼン」がその典型的な例です。
現在でもそれは重要なものですが、競争力の源泉としては、イノベーティブな新商品を開発することに比べれば遠く及びません。つまり、いかに製品を各サービスと結び付けて付加価値を上げるのかが、ますます重要になってきているように思えます。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年6月20日