中国航天科技集団公司の馬興瑞総経理(社長)はこのほど、「ある人がまとめた統計によると、宇宙科学技術は1ドルの投資で7-12ドルのリターンになる。宇宙科学技術は『技術の鉱脈』と呼ばれ、技術に対する牽引作用や経済成長に対する駆動作用は想像をはるかに上回る。例を挙げれば、衛星1基を打ち上げると、研究開発や打ち上げ業務の費用が発生するだけでなく、これに運営業務や地上でのメンテナンス業務の費用が加わり、一連の業務がもたらす費用は相当なものになる」と述べた。
米国の有人宇宙飛行計画「アポロ計画」は、1961年にスタートしてから72年に終了するまでに240億ドルの費用がかかった。この240億ドルの投資がその後、数千億ドルに上る民間利用市場を切り開くとは誰しも予想していなかった。
同集団システム科学・プロジェクト研究院の王崑声院長は、「スーパーに並んでいる『宇宙コメ』や『宇宙野菜』だけではない。宇宙経済は未来の経済の新しい成長点であり、さまざまな方面から私たちの生活を極めて大きく変えるものとなる」と指摘。人類の宇宙科学技術によってもたらされた経済活動はすべて宇宙経済に属しており、宇宙経済は通信、金融、医療、国防、宇宙旅行、宇宙資源開発、宇宙エネルギー利用などさまざまな分野をカバーすると説明した。