▽宇宙産業の経済的利益 中国は世界の3%
ここ数年来、とりわけ国際金融危機が過ぎ去ってから、世界の宇宙経済は猛烈な勢いで発展し、新たな経済成長点となっており、伝統的な産業が停滞したりマイナス成長に陥ったりしているのとは鮮明な対照を成している。
あるデータによると、現在の世界の宇宙産業の経済的利益全体のうち、商業分野での利益が60%以上になる。この数字をみると、中国の宇宙産業の歩みがまだまだ遅いことは明らかだ。周副主任は、「中国の宇宙産業の経済的利益が世界全体に占める割合は3%前後にとどまる。中国の宇宙産業は、今はまだ産業化の段階に入っただけで、商業化については語るべくもない」という。
ある宇宙産業関係者によると、中国の宇宙産業は産業化プロセスが停滞しており、その原因として次のようなことが考えられるという。社会資本をどのように取りこむかという問題が解決できていないこと、長期的に安定した運行を担う衛星の応用システムが形成されていないこと、国際的な競争が激しいこと、西側諸国が安全保障への配慮からさまざまな制限を設けていること、などだ。