人口ボーナスの強みが失われ、外向型経済が打撃を受け、資源環境の圧力が増大する中、中国はどのように経済の奇跡を継続し、いかにして新たな経済成長の原動力を手に入れるのだろうか。これは全世界にとっての疑問と言える。
中央銀行の周総裁、中国銀行業監督管理委員会の尚福林主席、中国証券監督管理委員会の郭樹清主席らは、胡錦濤国家主席が報告の中で示した経済発展方式の転換に関する論述が、中国経済の今後の発展のコースを描き出したとの見方を示す。発展の品質と効果を高め、革新により発展を推進し、各市場を主体とする活力を引き出さなければならないのだ。
福建省寧徳市は海に面し、山を背負っている。特殊な地理的条件により、この沿海都市は最も早く実施された沿海開発のチャンスを逃した。同市の経済発展指標は全省で最下位となり、中国東部沿海の「黄金断裂ベルト」と称された。2009年に温福(温州-福州)鉄道が開通すると、同市は発展のチャンスをつかんだ。経済的に立ち遅れた地域は、次のようなコースの選択を迫られている。つまり、発達した地域から淘汰された生産能力を引き継ぐか、それとも後発者の強みを活かし高品質の発展を目指すか、という選択だ。