■経済的利益を阻む政治的障害
中日韓FTA交渉の一刻も早い推進こそが、最も3カ国の利益になるというのが、現在東アジア地域共通の認識だ。交渉の本格的な始動は、少なくとも3カ国に十分な政治的意欲があることを物語っている。
沈報道官は「中日韓は共に東アジアにおける重要な経済国であり、緊密な経済・貿易協力関係にある。FTAのできるだけ早い締結が、3カ国にとって共通の利益であり、地域の平和・発展の促進にもプラスだ」と指摘した。
申事務局長は「3カ国の新たな指導者はいずれも中日韓FTA交渉を支持するだろう。FTA締結は各々にメリットがあることをみなわかっており、どの指導者もこの問題を軽視することはありえないからだ。したがって、どの国も交渉から撤退することはないだろう」と指摘。「3カ国の経済は農業、漁業が共に弱く、欧米先進国と比較するとサービス業も立ち後れている。3カ国は構造調整を強化し、デリケートな分野の競争力を高めて、発足後の自由貿易圏が競争に対処できるようにする必要がある」と分析した。