日本国内の経済にとって、2%の物価目標が最終的に達成されるかは大きな疑問だ。日本がデフレ脱却し適度な物価上昇の段階に入ったとしても、これは政府による国債発行のコストが大幅に上昇することにつながる。また物価が上昇した場合、秩序なき円安を引き起こす恐れがある。日本国債の最大の保有者である国内の投資家が、国債に対して自信と興味を失い、国債市場の崩壊を招く可能性は、日本政府が直面する難題となるだろう。
世界金融市場にとって、日銀の量的緩和策の強化は、先進国の中央銀行による量的緩和が短期的に継続されることを意味する。十分な資金、先進国経済の回復の疲弊により、資本がさらに新興市場に流動し、短期間内に新興市場の資産価値がさらに押し上げられる可能性がある。先進国が今後、量的緩和策を終了した場合、それに伴い生じる資本流出のリスクは、新興市場国さらには世界金融市場の大幅な調整を引き起こすかもしれない。この新興市場国には中国も含まれるため、これは今後1-2年間に渡り注目すべき問題だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年3月21日