日本の財務省が8月初旬に発表した統計によると、国債や借入金、政府短期証券を含む国の借金が6月末時点で1008兆6281億円となった。GDPにおける債務比率は247%と、世界首位だ。日本の積み上がった借金が金融危機を招くのか、それとも憂慮する必要はないのか、それとも他に意図があるのか?
◇借金≠おカネがない
その国の経済の安定状況を比較するには総合的に考察する必要があると専門家は指摘する。例えば、G8の中で負債額のGDPに占める割合が最も高いのは日本で、低いのはドイツの87%、米国の113%だが、失業率をみると、日本は3.9%とG8の中で最も低く、ドイツは5.8%、米国は8%近い。ただこの3カ国の就業率は改善しており、経済が安定した方向に進んでいることを説明している。そのため赤字の水準でそれぞれの国を評価するのは非常に難しい。日本の国債信用度はAAで、米国の国債のAAAには及ばないが、日本の民間からは政府の保証があると厚い信頼を受けている。