スモッグを除去するために中国が開発したフレキシブルウイングの無人機の初回テストがまもなく行われる。積載量が多く、飛行時間が長いなどのメリットを活かし早いうちに大気汚染対策に投入される見通し。
中航工業が4日明らかにしたところによると、最近のスモッグ現象の悪化は交通輸送や人々の外出に影響を与えるだけでなく、国民の健康に直接危害を及ぼしている。航空プラットフォームを利用して効率よくスモッグの除去を行うことが中国の航空産業の重点の一つとなっている。中航工業航宇公司が開発したフレキシブルウイングの無人機は今月、中国気象局が気象専門家や航空専門家を集めて開く座談会で応用に関する検討がなされ、空港や港湾で初のスモッグ除去テストを行う。
中航工業航宇公司の馬永勝董事長によると、無人機の翼はソフトなラムエアパラシュートの低速無人機で、イメージとしては、自動制御システムを搭載し、独自に離陸、巡航、正確な着陸が可能な無人操縦の動力パラシュート。離陸重量の約40%の有効荷重を搭載して飛行作業が可能で、有効荷重は同じ離陸重量の固定翼無人機の約3倍に相当する。スモッグ除去作業には大量のキャタライザーが必要なため、有効荷重が大きければ一回の離陸で多くのキャタライザーや気象観測装置を携帯し、作業を行うことが可能となる。
中国の既存のスモッグ除去作業に使っている飛行機に比べ、低高度での散布や可視度が低い状況でも飛行の安全制限を受けないだけでなく、有効荷重が大きく、飛行が安定しており、飛行時間が長く、安全で信頼性が高く、離着陸が便利で、操縦が簡単というメリットがあり、現在の有人飛行機、固定翼無人機、無人ヘリコプタができない任務を補うことができる。専門家によると、同無人機はスモッグ除去作業以外に送電線巡視、農業散布、災害時の救助、航空撮影、航空観測などにも利用できるという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年3月8日