この2大経済成長源が、色褪せようとしている。それでは、中国経済の新たな成長源はどこにあるのだろうか?国民生活・公共消費型インフラ投資、既存の生産能力の改造・グレードアップ、国民の消費が、中国経済の新しい3大成長源だ。
公共消費型インフラ投資には、高速鉄道、地下鉄、都市インフラ、防災・災害対策能力、農村部のゴミ・水処理、大気品質の改善などが含まれる。これらの公共消費型投資は、一般的な固定資産投資とは異なり、新たな生産能力を形成せず、余剰生産能力を生まない。本質的には、公共消費水準の範囲内に収まる。
高速鉄道や地下鉄は、このような国民生活型、消費型、公共型の投資だ。中国と欧米の格差は、主に都市インフラにある。これは公共型投資プロジェクトの欠如が原因だ。
このような国民生活型、消費型、公共型の投資が直面している難題は、資金調達だ。これらのプロジェクトの資金調達は、銀行からの融資がほとんどだ。30年間のプロジェクトでも、3年物の借入を行うしかなく、金利も高めだ。これは投資拡大を妨げている。